ezohikiの日記

道内五拠点生活

日胆国境

 

明治初期に制定された旧国名は主に水系で分けられており
(河川が内陸へのメインルートだったため?)
現在の振興局とは随分異なります
北見枝幸・石狩沼田・天塩中川塩狩峠
今も駅名・地名にその名残を留めてます

先週は日高管内北西部、平取町紫雲古津(シウンコツ)という地区へ行って来ました。鳥フル対応の一環として、埋却溝の試掘(地下水位の確認)と防疫演習のためです。

所定の深さまで掘り終わったとたん、災害級の土砂降り!

下は粘土層で浸透した表面水が滞水‥

結局、実地訓練は中止となったので撤収後に有給を取得、翌日は旭川の病院へ行く予定だったため、富川(日高町)から旭川へ向かうことにしました。

路線バスで沼ノ端(苫小牧)まで出て、高速バスを乗り継げば旭川まで辿り着く算段ですが、富川からの便は2時間後‥

雨も小康状態になったので少し歩いてみます。

管内には未だ行っていない場所が多数あります。南東部のえりも・様似は7月末に訪れる機会があったのですが、今回は富川エリアを散策することに。

まずは富川市街から北西へ約4㎞、軽種馬産地ド真ん中にある道営門別競馬場です。

開催中ですが徒歩では入りずらい雰囲気‥
日高町には厚賀・門別・富川・(山)日高等の集落が
ありますが門別競馬場は富川に所在
平成の大合併前の自治体名が門別町だったためです

四半世紀前までは旭川岩見沢・帯広を移動しながらの開催でしたが、赤字により3つの競馬場は廃止され、トレセンだった門別に競馬場が新設されました。まさに「産地直走」です。

沙流川から鵡川まで13㎞
結局2時間半も歩き続け
胆振管内へ越境し鵡川駅からバスに乗車
沙流川鵡川は共に日高山系から
太平洋へ注ぐ一級河川で夫婦川とされてます

旭川の南西部、美瑛川左岸から幌内山地に連なる一帯は神居と呼ばれ、雑木林に溜池が点在しメロンやイチゴ農家、蹄耕法により拓かれた牧場など、里山的自然が感じられる地域です。

その一画、雨紛というエリアに競馬場はありました。あの頃は地元の乗馬クラブが誘導馬の騎乗を請け負っていて(旭川乗馬倶楽部・岩見沢乗馬クラブ・十勝柏友会)当時、週末に士別から旭川乗馬倶楽部へ通っていた自分に1週間だけその役が回ってきました。H5年のことです。

JRAでは各競馬場併設の乗馬センターで誘導馬を飼養
バイト先だった府中競馬場にはメジロファントム
天皇賞2着2回・有馬記念2着1回)がいました
こちらは札幌競馬場から浦河へ来たダコタ君

誘導馬はセイコタカシ号という芦毛馬、ガラの悪いジョッキー達に後ろから文句を言われながら、パドック本馬場へ引き連れてった記憶があります。

旭川岩見沢も、ばんえい(4市による共同運営)のみだった北見も、競馬場があった面影は既にありません。今は「十勝モンロー主義」の帯広が単独で、ばんえい競馬を存続させています。

猛暑だった旭川で栗が実りました

旭山動物園の畑でサークル活動してる次女の
行動展示?を親バカ2人でコッソリ見に行きましたが
休止になったので林檎を買いに近くの南果樹園へ

東旭川エリアで農園のハシゴ
谷口農場にて

昔ながらの酸っぱい茜林檎🍎
谷口農場のトーキミ🌽とトマトラーメン🍅

札幌出張

海外からの観光客が戻り始めた札幌中心部
とやかく言う方もいるようですが大事なお客様
学生時の下宿の隣人(留学生)や
長男の幼なじみ(聾学校)のお母さん‥
いずれも中国の方でしたが面白い人たちでした
嫌○○の人って知り合いや身内に
○○人がいたら葛藤するのかな?知らんけど

9月に入り寝苦しさは解消されたものの、日中の暑さが尋常でないのは相変わらず。

先週末は久々の札幌出張でした。

ついにエスタ(旧そごう)が糸へんに冬
バスターミナルも今月いっぱいで閉鎖
S・O・G・O そごうへ行こう!なんてCMは遥か昔‥

コロナ禍の最盛期、札幌での会議や打合せは主に書面開催やWebでしたが、最近は対面が通常化し希望すればWeb参加も可、という形式が増えました。

手稲のカプセルで前泊
編入試験を控えた長女にカツメシを食わす‥
ん?何このアイス?

本社での挨拶回りで顔と名前を覚えてもらう、夜は他支社の仲間と懇親を深める等々、社会人として(特に若い人たち)有意義なことも多い札幌出張ですが、そういうのと無縁でやってきた自分にとっては苦痛以外の何物でもありません。

ほぼ聴くだけの会議であれば躊躇なくWebを希望しますが、今回は‥

日高管内新冠町の山間部で一昨年の融雪期に発生、たまたま自分が技術面を担当することになった地すべり。これを本社の事務方・技術方へ説明し、対策工の予算をゲッツ(σ゚∀゚)σするのが目的のため、さすがに出向かざるを得ません。

説明用の断面図
ドサッ!といくのが土砂崩れ
ズルズル‥ってのが地すべり
分かったかなぁ?

職歴31年、この歳でヒアリングを受けるのは想定外でしたが、相手の本社技術方(小平の時の後輩&音更の時の後輩)はさぞやりにくかったでしょう。

同じ日程で同僚達もそれぞれ、ヒアリングを受けています。若い技術者にとっては自分の担当地区について、いかに分かり易く説明し切れるか、試される場でもあります。

 

農業土木とは(近年は環境工学とか資源環境学という名称が使われます)自然を改変し食料生産に適した環境を造成する技術。農地のほか農道・水路・ダムや溜池etc.ともすれば自然保護の対極「開発する側」の立場にもなり得る行為です。

中には「儲からない国内農業は廃止、農地は自然に戻せ!」という極端な考えもあるでしょう。

旭川に植えた府中産アズマネザサ
刈り取った方が元気よく萌芽します

今夏は次女の高校の学祭で需要アリ

しかし、農地や里山は放置しても荒廃するだけで在来の自然は戻りません。「外来種を撲滅させた在来種だけの生態系」≠「在来の生態系」であるのと一緒です。

原生を拓き造られてきた二次的自然とそれに適応した豊かな生態系を保持すること、それも農業土木の役割と考えています。

旭川常磐公園にて
アブラゼミ(恐らく古い時代に道南へ
帰化した国内外来種)が鳴いてました
この時期に?道北では珍しいアブラゼミが?
都市化や温暖化で生態系が変わっていくのは必然のこと
池にはめんこい小魚の群れ
ヤチウグイ?いやモツゴのようです
これも国内外来種

某小学校にてクヌギの実生
旭川では結実が難しいと思ってましたが‥

元農家の義父が作った黒皮の田助西瓜
さすがプロ!

里山も庭木も手を加えることで定常を保ちます
枝を積んでおくとトガリネズミ(モグラの仲間)の住処に

猛暑で旭川のイチジクも急成長!

またたく熱帯夜

ウニ漁かな?
磯舟が浮かぶのは城の石垣を再利用した
福山波止場跡(土木学会選奨土木遺産
今日も暑くなりそうです(松前にて)

今夏は函館や旭川でも熱帯夜を観測しました。また松前など道南の日本海側では熱帯夜が常態化してる様です。

盆休み前半を夜めっきり涼しく(14℃)なってた美深で過ごした後、浦河まで戻って3日間出勤。

いえ、連続して休めたのですが、仕事でなくベランダの鉢植えが心配で‥今夏の日高地方はまるで地中海式気候?まとまった雨が月に1回程度しか降らず、畑もカラカラです。雑草が茂らないのは助かりますが、麦ばかり元気。半年前まで荒地だったので、乾燥に強そうなノブドウ(生食はもちろん醸造も出来ません)の蔓がはびこってます。

秋になると色とりどりの漿果が実るノブドウ

ベランダのアマちゃん(浦河にて)
乾燥が続くと訪れてくれる頻度も少ない

さて、先月は東(十勝)へ行ったり先々週は北上(美深)したり、今度はニンニキニキニキ西(道南)へ向かいます。

かつてエゾヒキガエルの産卵池だった函館の実家の池
昔からギンヤンマが発生してました
ちなみに旭川の自宅の池ではルリボシヤンマが羽化します

母方の墓参を先月(函館のお盆は7月)済ませたので、実家に1泊して父の様子を伺ってから松前の土地管理(草刈)に行きます。近頃は温泉に2泊することが多く、少し贅沢でもこの方がゆったり作業できます。

経費削減で冷房なしの部屋、1日目の晩は外気温が25℃を下回りません。熱帯夜を過ごすのは32年ぶりです。

こんな夜はセイコマのアイス
厚真産ハスカップ入り
やっぱりワッフルが旨かった‥

事前に「扇風機が役に立たない」とは聞いてたものの全く想像できず、熱帯夜を初体験した大学1年生(S63)の夏。日陰でも夜でも逃れられない、絶望的な暑さに衝撃を受けました。

それでも夏本番には馬を連れて高原の避暑地で過ごしまして。富士吉田にあった武蔵野市の林間学校、蓼科にあったウヨちゃん(馬術界の重鎮)の別荘、小淵沢にあった育成牧場‥バイト代は一切自分の懐には入らず、全額が部費として徴収され飼養と運営に充てられます。

最も辛く感じたのは、馬術部を引退しひと夏を下界で越した4年生の時でした。「毎年こんな夏を耐えるなんて無理!絶対に北海道へ帰る!」

道内では数少ない自然分布の照葉樹マサキ
主に道南で生育しますがこんなに大きくなるのは珍しい
まだ8月なのにセミの声が既に聞こえません
早くから暑くなったせい?異常事態と考えるのは尚早ですが

今は輪をかけて暑くなってるでしょうから、冷房なしで住むのは暖房なしで北海道の冬を過ごすみたいなもんでしょうね。

ヒメクサキリ終齢幼虫♀

先月2つあったフタモンアシナガバチの巣
ケブカスズメバチに襲われた?1つはもぬけの殻

と思ったら近くのヤマハマナスで再生してました

サルスベリの花(百日紅
ネムノキと同様に道南では夏に良く見かけます

サルスベリ胆振管内でも育つ様です
セイヨウミツバチが訪れる光景は微笑ましい
有珠山SA(下り線)にて

‥寝苦しい!今夜は浦河でも初の熱帯夜になるかな?

美深へ集え!

北へ向かってたゆたう道北の大河・天塩川
日本で4番目に長い川です

盆休み前半は妻の実家がある美深で過ごしました。

今までは単身の自分が旭川の自宅へ戻ってから車で移動、というパターンでした。しかしカマドが4つに分散した今夏、三々五々に現地集合という初めての試み?です。

長女は手稲ワンルームアパートで1人暮らし、同じ大学へ入った長男はその近所で下宿しています。(同居させるより経済的だったため)

1年生の長男は4年生の姉に学業面での相談を時々してる様子です。

てっきり睦まじく?連れ立って来るのかと思いきや、そこはB型の本領発揮で各自、好きな時間に好きな手段で向かいました。とは言っても札幌から離れる程、交通手段や便数が限られます。結局、札幌発稚内行き1日1便の直通特急を使ったセッカチな長女が先に着き、旭川から鈍行を乗り継いで来た長男は暗くなってからの到着だったそうです。

そう言えば自分も大学4年生の時、短大1年生だった妹と1年だけ都内(府中と八王子)でダブってたのですが、1度も会ったりしなかったっけ。姉弟・兄妹の間柄なんて、そんなもんなんでしょうかね。

美深入り大トリは自分。

早出勤務終了後、高速バス最終便を乗り継げば旭川までは行けますが、さすがに美深までは辿り着けません。そのため翌朝の広尾サンタ号を利用します。宗谷バスの枝幸号なら札幌から直で美深に来れる、との妻からの情報でしたがサンタ号との乗り継ぎ時間が僅か10分!残念ながら諦め、いつもの旭川行き高速バスに乗り、自宅へ寄らずに旭川駅から汽車で更に北を目指します。

美深は4月以来になりますが、汽車を使うのは久しぶりです。

汽車の待時間はスタ丼!
昔はひなびた店で食べてたのに
今フードコートで注文する不思議
レジの女性(彫刻付き)早口で何を仰ってんだか‥
しかも何故だか割高(道北割増?)
ちなみに帰りも札幌で(食い過ぎ!)

駅南口は忠別川右岸に接する庭園(🐻出没)
ジメジメした25℃の浦河より
カラッとした30℃の旭川の方が快適かも
対岸に大きなタマネギならぬカマボコ?(大雪アリーナ)

快速なよろ
汽車なのに冷房付き&開閉ボタン扉
都会の通勤電車みたく改装されてる!
塩狩峠を越えると急に空気がヒンヤリ

士別から屈強な体格のDK達とコーチらしき筋肉質の女性(関西弁)が乗車しました。そう言えばインターハイの重量挙げ、スポーツ合宿でマチ起こしを図る士別が会場だっけ。名寄から音威子府行きの鈍行へ乗り換えたのでもしや、と思ってたら案の定、美深で降り妻の両親が経営する宿泊施設の方へ向かって行きました。

線路沿い真夏の日射し浴びて‥道北は既に秋の気配
名寄以北の汽車はデッキ完備&手動開閉窓&ボックス席
鈍行たるもの🚂こうでないば

1週間前から美深入りしてた妻と次女は
インターハイで大忙しの宿の手伝い
次女の若女将ぶりもサマになってます

宿で使う馬鈴薯は畑で自給
ちょうど昨年の在庫が切れ急遽芋掘り
3校とも内地の高校だったのでジャガバタは好評でした

曹洞宗のお寺で墓参

次女と天塩川まで散策
セイコマでちょっち休憩
中身よりワッフルが旨かった‥

仁木産リンゴのアイス

内陸部最北の水田地帯
函岳の向こうは遥かなるオホーツク
今夜は盆踊り&花火大会
♪チャンコチャンコチャンコ‥

11年ぶりの十勝

♪広がる大地
萌え立つ地平線

うちの家族は全員、理系のB型です。

まあ血液型なんて何の根拠もありませんが、皆マイペースで好き勝手やってます。転勤のせいで出身もバラバラ。

でも長女と長男は大学が一緒、長女と次女は小・中が一緒、長男と次女は高校が一緒。何故かユニットではまとまります。

妻は栄養学科、私は農学部なので「食物」という共通項があります。長女と長男は医療系で妻とは「保健」繋がりです。で、1人くらい農学系を目指してくれたら嬉しいな、と思ってたら芸術系志望だった次女がまさかの理転💕環境生態学や造園を勉強したい、とのことでトーチャン感涙です。

先週末、オープンキャンパスで十勝へ。ヤジ馬のトーチャンカーチャン付いて行きます。十勝管内音更町は次女の出生地、自らのルーツへ回帰する訳です。受かればですけどね。

単身を含め2度、通算8年も音更に在住してたのに、そして今は山脈の反対側・日高管内にいるのに、車がないため11年も足を踏み入れてなかった十勝。31年前、ホーストレッキングのイベントで妻に初めて目撃?されたのも十勝。自馬リキアイシンプウ号を預託してた牧場も十勝。長女をチャリの後ろに乗せ、職場の隣にあった幼稚園へ送ってたのも十勝。なんだかんだと思い出がポロポロです。

富良野盆地から狩勝峠を越えると、見渡す限りの大平原。日本一の畑作・酪農地帯が広がります。あ、牛の匂い🎶

先ずは駆け付け1杯インデアン(音更店)

十勝人の気質を「十勝モンロー主義」と言い表す場合があります。札幌や旭川の様に屯田兵が入植せず、民間人による開拓が進められた土地柄であるため、自主自立の気風が強く残ってるそうです。

開拓のはじめは豚🐷とひとつ鍋
十勝開拓の祖・依田勉三
向かいは中●みゆきさん・ドリカム吉●美和さん
・TBS安●アナを輩出した十勝一の進学校

確かに意表を突く独自路線で道内他地域と一線を画す場合が多く、ばんえい競馬の存続(旭川・北見・岩見沢は撤退)然り、地元産の原材料にこだわった食品(パン・菓子・酒)然り、ド派手な花火大会然り、です。

職場では十勝出身者の割合が高いため、十勝のこと悪く言おうものなら‥そりゃもうフクロです!

宿がどこもいっぱいで私だけ簡易宿泊所
琥珀の湯」と呼ばれるモールは
亜炭を含んだ植物性の温泉です

インデアンのルーツと言われる老舗

ヒロ子さん&コウジくんでお馴染み広小路

乳製品加工のサークルでアイス試食会
ミルク・抹茶・バニラから投票で
もっとも評価を得た味を販売するそう
圧倒的にミルクが人気(我々もミルク支持)
そりゃ畜産学部志望者とその家族ですから
牛乳好きが多いのでしょう

北の国から」で緒●直人さんが主将役を演じた馬術
ここ出身の馬仲間は何人もいたのですが訪れたのは初めて

環境生態学の観察会に参加
「アンタ余計な指摘するかも知れないから」
と妻に見張られました
プロの研究者にそんなこと言えませんてば!
アカゲラが冬に国内外来樹チョウセンゴヨウの種子
を食べることで生存率が上がる。外来種が生態系
にとって良いのか悪いのか、一概には言えない。」
全く同意です!