日曜日は前回に続き、BTCの教官が指導に来て下さいました。
もはや「中高年の健康増進」という域を越え、ホントの部活っぽくなってきました。焼けボックイに火が付いたのは自分だけでなかったみたい‥やっぱり日高に残る価値は大きいです。
今回は横木を使った経路の確認と間歩合せ。たかが横木されど横木。障害飛越の経路走行を想定した練習です。
ほぼ毎日の様に落馬してた馬術部1年の頃。ニャンコ先生の空中3回転とはいきませんが、とにかく若いうちはコロン!と無意識に受身が出来たものです。それでも怪我やトラウマでの退部者は絶えませんでした。
土木という職種柄、労災の月別集計が労基署から送られてきますが「落馬○名」「蹴られ△名」といった軽種馬産業に特化した管内独自の情報も提供されます。
育成牧場で騎乗馴致を生業としているMさんも命懸けです。昨年は落馬による打撲、一昨年は胸部を蹴られ苫小牧まで緊急搬送されています。何しろ相手は1歳馬、馬格は大きくても中身はやんちゃな仔馬です。
大学の馬術部でそんな野生状態の馬を扱うことはないですが、入厩した元競走馬を競技馬へ再調教する作業があります。
入部して最初に厳しく教わるのが安全の確保です。
JRA日高育成牧場の前場長・I先輩は下級生の時、頭部を蹴られ瀕死の重傷を負っています。先輩達はこれを多少大袈裟に新入生へ伝え「馬の取り扱いを誤ると命に関わる」ことを徹底的に仕込みます。
最も危険なのが馬ごと転倒する人馬転。馬の下敷きになるリスクが高く、死亡事故にも繋がります。私も2回ほど経験があります。
I先輩と同期のS先輩はJRA馬事公苑での競技中に障害へ突っ込み人馬転、帰らぬ人となりました。騎乗していた馬は殺処分。馬に罪はありませんが人を死に至らしめた動物を生かしておくことは出来ない、これが暗黙のルールです。
母校では毎年、S先輩の事故を偲び人馬の安全を願う競技会「S杯」を開催しています。