ezohikiの日記

道内五拠点生活

北海道南端エリアの昆虫

前回に続き、道南編です。

本州から青函トンネルを抜けると渡島管内知内町。カキとニラとマコガレイ、最近は高校野球の強豪校でも知られています。

道端で見つけたシロスジコガネ

クロマツ林に発生、生息も道南に限られることから、クロマツと共に本州から移入した虫なのでしょう。

捕まえるとネズミの鳴き声の様な音を出します。

S12年の函館の様子を記した「昆虫放談」という本にも次の記述がありました。

 

砂山を歩いていたら 足元の砂の中から チューチューと鳴きながらとびあがるものがあった 捕まえてみたら コガネムシの一種であった この虫はネズコーの親類みたいに いつまでもチューチュー鳴いていた(小山内龍 著「昆虫放談」 ふるさとの人と自然 より)


更に南へ、路線バスで1時間半ほど下ると、最南端の松前に至ります。

曇天のためか、ヒグラシが盛んに鳴いています。道内では極めて局地的に分布するセミです。

ほかにもミンミンゼミやニイニイゼミの声が聞こえます。これら南方系のセミについては、改めて記事にしたいと思います。

 

松前には猫の額ほどの所有地があり、隠居後はここで庵を結び、庭や畑として整備したいと考えています。それまでは草刈等の維持管理が欠かせません。怠るとあっという間にオオイタドリやクズに被われ、ナミドクガの発生源になってしまいます。

目の前を金属光沢の眩しいアオカナブンが飛び去ります。

これも道南に多い昆虫です。カナブン類の幼虫にはクズの群落が不可欠とのこと。ドクガは嫌だけどアオカナブンにはいて欲しいと願うのは都合良すぎでしょうか?

フタモンアシナガバチ

旭川辺りではキボシアシナガバチが普通ですが、フタモンは道南にのみ分布します。

肉食系のキリギリス、ヤブキリです。

これも古い時代、樹木に随伴してきた昆虫でしょう。

道央でも見られるそうですが、定着してるかどうかは不明です。

ルーツが謎に包まれた、道南の生態系を構成する虫たち。