ブログを始めて1年。何となく週1ペースと考えていたところ、ピッタリ365/7≒52回。
道内5市町を拠点とした動植物や気候・風土の紹介、国内外来蛙を切り口とした環境及び農業の話題、馬談義ばかりの思い出話‥どれも取り留めなく書き散らしっぱなしです。
もう1つの軸と位置付けてたのが「道南の歴史」でした。
中学の時は一応、郷土史研究部。また、教諭だった父は退職後の今も校史の編纂に携わっており、いつかは絶筆となるであろう父の研究成果にも触れてゆきたい、と思っています。
お正月、見逃していた松潤主演のドラマ「永遠のニシパ」が再放送されました。幕末の探検家・松浦武四郎の功績を基にしたフィクションですが、案の定「アイヌ民族を搾取する松前藩」が強調された内容となっておりました。
無理もありません。
幕府は隠密である武四郎の報告‥松前藩の非道を上知の口実とした、とも云われてますが、松前藩がアイヌ民族に対し苛政や不当な交易を強いたのは史実でしょう。
では松前藩がアイヌ民族の生活や文化を壊滅的に奪った元凶なのか、というと少し違う気がします。
「生物多様性の喪失は全て外来種のせい」とか「技術革新でゼロカーボン達成」といった、環境問題で有りがちな本質はずれのパフォーマンスに何となく似てると思うのです。
七面倒な省エネ生活よりも、ゲーム感覚で安易に諸悪の根源を作り上げたり、いつかドラえもんが現れて未来はバラ色と信じたり、そりゃ楽でしょう。
でも、それらは何ら根拠のない幻想です。
外来種を撲滅したところで在来の生態系なんて戻らないし(そもそも在来の自然って何さ?)、エントロピー増大則から目を背けた環境対策はあり得ないのです。
旧土人保護法という名の同化政策‥我々道民の父祖がその恩恵を享受したのもまた事実です。
歴史を都合良く解釈したがる風潮もあるようですが、それは倫理や哲学の分野であって、史実を推察していくのが歴史学なのでは‥